建築床特殊性能研究会
「建築床特殊性能研究会」とは、故・小野英哲博士(東京工業大学名誉教授・東北工業大学名誉教授)を中心として、床に携わる研究者や技術者が集まって設立した研究会です。
建物の床に関する学術・技術を探求し、より良い床材及び床の実現を促すことによって社会に貢献することを目的としています。
最近の活動概要
1.会員概要(2024年6月現在)
法人会員:21社
個人会員:15名
名誉会員: 5名
2.2024年度役員
- 会 長
東京工業大学 教授 横山 裕
- 副会長
元東京工業大学 三上 貴正
- 幹 事
ものつくり大学 教授 高橋 宏樹(例会進行、議事録補、HP)
田島ルーフィング(株) 佐藤 弘和(会計、議事録、連絡)
東京工業大学 准教授 福田 眞太郎(広報)
東京工業大学 助教 藤井 佑太朗(移動荷重WG)
大建工業(株) 岩城 克俊(セミナー)
- 監 事
(株)フジタ 添田 智美
(株)大林組 水上 卓也
3.活動内容
・移動荷重が床に与える負荷の検討
2011年セミナーのテーマから、新たに検討を開始した。最初の取り組みとして医療施設に使用される電動ベッドのキャスターによる塩ビ床材の剥がれ、ふくれを取り上げ、2013~2016年に東工大より研究成果を建築学会に報告した。※1、※2
次の取り組みとして、工場等で発生する1tを超える移動荷重に対する耐久性試験機を作成し、現在塗床、張り床を対象とした検討を進めている。※3
2024年度は、ひねり荷重試験機の2号機作成を進めていく。
※1:横山裕他、電動ベッドによる引きずり荷重に対する張り床の耐動荷重性の評価方法 その1 試験装置の設計、試作及び妥当性の検討、日本建築学会構造系論文集 第80巻 第709号 pp.369-377、2015/3
※2:横山裕他、コンクリート床下地の水分量が引きずり荷重による張り床のふくれに及ぼす影響、日本建築学会構造系論文集 第81巻 第724号 pp.926-935、2016/6
※3:藤井佑太朗他、塗り床の耐動荷重性とコンクリート床下地の表層部品質の関係、本建築学会構造系論文集 第86巻 第781号 pp.361-370、2021/3
・例会に於ける情報交換
会員持ち回りでそれぞれの業界の話題を報告する。また、床の性能評価方法や施工に関する最新の研究動向を、随時報告する。
4.2024年度 活動予定
- 6月、8月、12月、2025年3月に例会を実施する。
- 11月にセミナーを実施する。
5.最近の例会、セミナー概要
- 第195回(2023/6/6、東京工業大学緑が丘6号館1階多目的室1およびオンライン、参加26名)
建築学会奨励賞受賞記念講演「摩耗促進試験機の実在建築物床への適用性の検討 摩耗による床のすべり抵抗の変化の即時推定方法に関する検討 その3」
講師:東京工業大学 福田眞太郎先生
移動荷重WG報告(藤井)
- 第196回(2023/8/25、東京工業大学緑が丘6号館1階多目的室1およびオンライン、参加27名)
講演「複合材リサイクルから排出される産廃材料(副産物)を利用した製品開発」
講師:Matech Consulting 小泉博康
移動荷重WG報告(藤井)
- 第29回セミナー 神奈川県箱根町強羅 参加21名(会員)
テーマ: 木質材料の開発と木質系構造物の動向
講師:森林総合研究所 杉本健一
複合フローリング基材の最新動向とその仕様について
講師: 大建工業 岩城克俊
- 第197回(2023/12/19、東京工業大学緑が丘6号館1階多目的室1およびオンライン、参加32名)
建築学会大会報告(9名により分担)
- 第198回(2024/3/5、東京工業大学緑が丘6号館1階多目的室1およびオンライン、参加29名)
講演「厨房床の問題点と対策」
講師:エービーシー建材研究所 浅野琢也
移動荷重WG報告(藤井)
話題提供:携帯型すべり試験機ONO-PPSMについて(松原)